長生きしたいなら医者より歯医者?

2020年、いよいよ東京オリンピック・パラリンピック開催の年となりました。
皆様、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
年末年始の休診中、老後の生き方について特集されたある雑誌の「長生きしたいなら医者より歯医者」という記事が目に留まりました。
記事を書かれているのは歯周病治療を専門とされている歯科医師です。

歯を失う最大の要因が歯周病で、その割合は約40%を占めているという報告があります。次の要因が約30%を占める虫歯で、その次が歯根破折となっています。このなかで最も怖いのは歯周病で、それは以下の理由によります。

まず歯周病は虫歯と異なり、かなり進行するまで症状が自覚しにくい点があります。また、複数の歯が同時に罹患する傾向にあります。ブラッシング時の出血などで異常を確認できますが、殆どの方は見過ごしてしまうか、もしくは気が付いても大したことはないとの自己判断で放置されてしまいがちです。歯がぐらつくようになり、ようやく歯科医院を受診しても、その時には既に重度の歯周病で、そう遠くない将来、一度に複数の歯を失うことになります。

そして、歯を失うことと同時に怖いのは歯周病と全身疾患との関わりです。
歯周病と関係する全身疾患は現在、判っているだけで、糖代謝異常、心臓・脳血管障害、呼吸器系疾患などが挙げられます。何れも歯周病菌あるいは歯周病菌が産生する物質が血管を介して他の臓器に移動することにより引き起こされるのです。具体的な病気としては糖尿病、狭心症・心筋梗塞、アルツハイマー型認知症、誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、早産・低体重児、EDなどとなります。

一般的な健康診断や人間ドックでは血液検査、CT検査、レントゲン検査、超音波検査などで体の隅々まで調べるのに対し、歯科検診はオプションですら含まれていないのが現状です。従って歯科医院で定期的に口腔内を診てもらうことは、虫歯や歯周病から歯を守るだけでなく、全身疾患を予防するという重要な意味合いを持っていると言えます。
また、虫歯や歯周病のみならず、芸能人が患ったことで有名になった口腔ガンなどの軟組織疾患もあります。全身のPET検査で発見されることもありますが、歯科医院で口腔内を診てもらえば容易に発見できます。

当院は京橋というオフィス街にあるため、多くのビジネスパーソンが定期検診にお越しになりますが、お忙しい方ほど会計時に3ヶ月後、6ヶ月後と次回の検診のお約束を取って行かれるようです。口腔内を健康に保つことの重要性を理解されていらっしゃるのだと思います。

本コラムをお読み頂いている皆さん、医者より歯医者が大事かどうかは別として、健康寿命を延ばすことを希望されるのであれば、歯の健康を保つことは重要です。
歯科医院で定期的なケアを受けて頂くことをお勧めします。

吉田デンタルクリニック
院長 吉田 浩一

酸蝕歯(さんしょくし)とは

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
急に寒さが増して、今年もあと1か月となりました。
寒くなる=みかんが旬の季節ですね!

みかんに多く含まれるビタミンCは、抗酸化作用や体の免疫力を高める働きがありますので、風邪やインフルエンザの予防に効果的です。
これからの時期に、積極的にとりたいですね。

美味しくて栄養たっぷり、手軽に食べられるので、私もついつい幾つも手が伸びてしまうのですが、みかんやお酢などの、酸性の強い飲食物を過剰摂取すると、お口の中で歯を溶かす原因となることを皆さんはご存知ですか?

お口の中が、長時間、酸性に傾いている事によって、溶けている歯を酸蝕歯(さんしょくし)と呼びます。
症状としては、
前歯では、艶が無くなり、歯の先端が薄くなったり、欠ける
奥歯では、下図の様に噛む面に丸く窪みができたり、歯の凹凸が無くなり丸くなる、歯の詰め物が外れやすい
などです。

以下の方は特に注意が必要です。 
 柑橘類や酢飲料、炭酸飲料、スポーツドリンク、コーヒー、ワインなどを頻繁に摂取する方
 過度なダイエットや摂食障害、胃症状などにより日常的に嘔吐がある方

飲食物に関しては、体に良い物が多いので、食べること自体は悪くありません。
ただ、いわゆるダラダラ食いをしていると、いつまでお口の中が酸性のままで、歯が溶けやすくなってしまいます。
時間と量を決める事を心掛けて下さいね。
また、食後はお水を飲み、30分以上経過してからの歯磨きをお勧めします。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 兒嶋

「どうして歯磨きをするの?」

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
当院にかかられている皆さんに、歯磨きの習慣を尋ると、歯磨きを全くしませんという方は今のところいらっしゃいません。
気がつけば、私も幼い頃に1日数回歯磨きをするのが習慣になっていました。
夜は母に必ず仕上げ磨きをしてもらうので、姉妹で見てもらう順番待ちをしたり、誰が早く磨き終わるか競争をしたものです。

でも、どうして歯磨きをするのでしょう?
私は歯科衛生士学校へ行くまでの10数年間、特に疑問に思ったり、歯を磨く目的を考えた事はありませんでした。
「虫歯になるから、口の中がモヤモヤして気持ち悪いから磨こうかなぁ」、くらいの考えでした。

同じ様にお考えの方や、”食べたら歯を磨きましょう”という言葉を言われた事がある方、「食事をしたから歯を磨かないと虫歯になる。」と思っている方も多いと思います。
これは間違いではありませんが、100点満点の正解ではありません。

ご存知の通り、お口の中の2大疾患といえば、虫歯と歯周病です。
このどちらの疾患も細菌が原因で起こる感染症です。
ですので、いくら食べカスを取ったとしても、細菌(プラーク)が残っていると、
虫歯や歯周病に罹患し、進行してしまうのです。

皆さん、もうお気づきですね、
そうです、歯磨きの目的はプラーク(細菌の塊)を取る事です。
プラークは食事をしなくても、歯の表面に付着し、嗽(うがい)では取れませんので、歯磨きが必要になります。
特に寝ている間の細菌の増加量はとても多くなります。
ですから、虫歯や歯周病の予防には、就寝前と朝の歯磨きが効果的です。
なかでも就寝前の歯磨きは丁寧に行い、歯ブラシの他にデンタルフロスや歯間ブラシを使用すると、虫歯や歯周病に罹患するリスクが下がりますので、実行してみて下さいね。

歯科衛生士 児嶋

歯と口の健康週間が始まります。

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。

早いもので、5月も終わりに近づいてきました。
6月といえば歯科では、6(む)4(し)の語呂合わせで以前よりお口の中の情報を発信してきました。

現在では6月4日〜10日の期間を歯と口の健康週間として設定し、より多くの皆様に興味を持っていただけるよう毎年テーマを決め、新聞やテレビCM等でもお知らせをしています。

2019年度のテーマは 〝いつまでも 続くけんこう 歯の力 ″です。

良いテーマですね、決して楽しくはない虫歯や歯周病の治療を受けたり、予防の為にクリーニングや検診を受けるのも、健康でいたいからではないでしょうか?

残念ながら、人間の歯の永久歯は、一度失うと再度萌出する事はありません。
歯を健康に保つには、ホームケア(ご自身でのケアー)がとても重要となり、お手入れ次第では寿命が長くも短くもなってしまうのです。

夜のブラッシングにお時間はとれていますか?
就寝中には唾液の分泌量が減るため、口腔内が悪化するリスクがとても高いです。
その代わりに、就寝前のケアは1番効果が出やすいので、タフトブラシ・歯間ブラシ・デンタルフロス等も併用をお勧めします。

この歯と口の健康週間をきっかけに、是非ご自身の身体と向き合い大切にしてあげて下さいね。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

あっ、やっぱりテぺだ!

先日のスウェーデン流歯磨きのブログで書き忘れたことが一つあります。
スウェーデンの歯科医院での診療風景も映ったのですが、じーっと目を凝らしてみると、衛生士さんが使用している歯ブラシはやっぱりテペなのでした。なんだか嬉しい♪

テペは本国スウェーデンでは歯科医院か、薬局でしか手に入らないそうですヨ。
私は特にテペのマワシモノというわけではないですが、私達スタッフもテペを使ってみて本当に良い製品だと思うので、皆さんも一度ためしてみませんか?
テペの良さに「ガッテン!」するかもです。

吉田デンタルクリニック
受付 菊地

スウェーデン流歯磨きとは?

先日のNHKの「ためしてガッテン」のお題がスウェーデン流の歯磨きでして、皆で録画して見てみました。スウェーデンは予防歯科の先進国でありますが、当院では院長先生がインプラントでスウェーデンに留学していたり、予防グッズもスウェーデンのテペ社の製品をお勧めしているので、スウェーデン流の歯磨きとは何ぞや?と、とても興味がありました。
ただ、その内容は特に目新しいものではなく、既に当院では患者さんにお伝えしていることなのですが、改めておさらいしてみますと、虫歯予防にフッ素を活用しましょうとのことでした。

まとめてみますと
① 歯磨き後は水でゆすがない、ゆすいでもごく少量の水(当院では15ml程を推奨しています)
② 歯磨き剤はフッ素入りのものを2cm程度使用する(この2センチルールは私は初耳でございました
③ 歯磨き後は最低2時間は飲食をしない(フッ素をお口の中に残し、歯に浸透させましょう)

だそうです。
先生か衛生士さんがこのブログを書いてくれるともう少し内容の濃いものになったと思うのですが、診療があまりに忙しく書く時間が取れないため、パソコンの前に座っている私が書くことになりました。どうぞご容赦下さいませ。

もっと詳しくお知りになりたい方は、先生の診療時か、定期検診の際に衛生士さんにご質問ください。ワタクシでわかる範囲でしたら、受付でお答えさせて頂きまする。

吉田デンタルクリニック
受付 菊地

オーラルフレイルの予防について

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
2015年6月に日本歯科医師会より、オーラルフレイルの予防というスローガンが発信されました。
まだまだご存知でない方も多いと思いますので、今回のコラムで紹介させていただきます。

オーラル=お口の中
フレイル=虚弱
簡単に言うと、オーラルフレイルとは、口の働きの衰えで、身体の衰え(フレイル)の一つと考えられます。

1989年に始まった8020運動は皆さんご存知かと思います。
この8020運動の、ご自身の歯の数を維持する事に加えて、口の働きの衰えを軽視しない事が大切だという考え、つまりオーラルフレイルを予防する。
これにより、快適な食事や、口元の容姿への自信、楽しい会話ができ、
健康寿命を延ばす事へ繋がります。

具体的な症状は、食べこぼし、噛めない食品が増える、むせる、うまく飲み込めない、口の中が乾燥する等、些細な事から始まります。

食べにくい物が増えると食欲や食事量の低下が起き、口を動かす機会が減ると口元がスムーズに動きにくくなりますので、会話や外出が億劫になりますよね。症状が進むと、閉じこもり、うつや認知機能の低下等につながります。

しかし、オーラルフレイルは早めに気付き適切な対応をとる事で健康な状態に戻る事ができます。
逆に放置してしまうと老化も加わり、身体の衰え(フレイル)が進んでいきます。

適切な対応とは、虫歯や歯周病に罹った際や、歯を失った際に、治療を受ける事や、定期検診にてかかりつけの歯科医師のチェックを受ける事です。

オーラルフレイルは先程書いたように、些細な症状のため、ご自身で気が付きにくいのが特徴です。
最近お口の中が乾燥する、話がしにくい、食事が摂りにくい等、お気付きの点がありましたら、
お気軽にご相談下さいね。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

参考文献 デンタルハイジーン vo.38、39
日本歯科医師会HP オーラルフレイル

歯ブラシ類の使う順番を決めていますか?

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
12月もあっという間に半分が過ぎ、年末に向けて慌ただしくなってきました。
年末といえば大掃除ですね!!

お口の中のブラッシングも、寒くなってきてバスタイムが長くなり、湯船につかりながらゆっくりとブラッシングに時間を取れるようになったと仰る方も増えています。この時期、いつもより意識して磨いていただけたら嬉しいです。

先日、定期検診の際、患者さんから
「歯ブラシや歯間ブラシ色々使うけど、使う順番ってありますか?」
とのご質問がありました。
歯科の専門家としては当たり前に知っていることなのですが、患者さんにはわからないんだな~と目からウロコの質問でした。
正解から言うと順番がありますので、一緒に考えてみて下さいね。
エントリーは以下の5つです

マウスウォッシュ・デンタルフロス ・歯ブラシ・歯間ブラシ・タフトブラシ

歯科衛生士としましては、

歯ブラシ → タフトブラシ → 歯間ブラシ → デンタルフロス → マウスウォッシュ

の順番をお勧めします。

大きい汚れから取っていくと効率がよいので、清掃具も大きい物から使います。
マウスウォッシュは殺菌成分やフッ素が含まれている物もありますので、お口の中に汚れが残っていると効果が半減してしまいます。汚れを取って、最後に使用すると有効に使用できますので、参考になさってください。

お家の大掃除もまずは、ほこりや大きい汚れを取った後に、細かいところお掃除していきますよね。お口の中も同じです。今年の汚れは今年のうちに、効率的にお掃除致しましょう!

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

舌磨きはインフルエンザ予防効果もアリです。

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
すっかり秋めいてきましたね。

当院では毎年、スタッフ全員でインフルエンザの予防接種を受けるのですが、私も先日、受けてきました。注射針は仕事柄、毎日見ていますので慣れているつもりでしたが、いざ自分が受けるとなると、やはり恐怖で緊張するものですね。患者さんの気持ちがわかります・・・

インフルエンザは口からも感染しますので、お口の中のケアをすると免疫力が上がり、感染しにくくなるんですよ。
ご存知でしたか?

お口の中の汚れで見落としがちなのが、舌の汚れです。
舌苔(ぜったい)という言葉を聞いた事がありますか?
初めて聞いたよ〜という方は、舌をベーっと出して鏡で見てみて下さいね。
舌の真ん中を中心に、白っぽく見えると思います。
この白いものが舌苔とよばれる汚れです。

舌苔の正体は、舌の表面や突起(舌の表面はプツプツと多数の突起があります!)の間に細菌や、口の中から剥がれた粘膜、食べかすが溜まったものであり、たんぱく質を多く含みます。
この病原菌が気管から肺に入ると誤嚥性肺炎の原因になる事もあります。
少しであれば健康な状態ですが、舌の汚れがひどくなると口臭の原因になります。
また、全くない状態も健康状態に問題がある可能性があるので、気にして歯ブラシでゴシゴシ汚れをとるのは危険です!

専用のブラシやクリーナーもありますが、
お掃除の道具が増えてしまうのも悩ましいと思いますので、本日は簡単にケアする方法をご紹介いたします。

�ガーゼか綿棒を用意し、水で軽く濡らします。
�舌の表面をなでるように何度か拭き取ります。

これで完了です。簡単ですね。
ポイントは、力を入れず優しくなでるように拭き取ることと、一気に全てを取ろうとせず、少しずつ汚れを取り、毎日続ける事です。
特に朝のブラッシングの後がオススメですヨ。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

ステイン(着色)はなぜ付着するの?

こんにちは 歯科衛生士の青山です。

今回はステインのメカニズムについてお話ししたいと思います。
定期検診で歯石を取りPMTCを受けて頂いて綺麗になった歯でも、時間が経つと、表面にステイン(歯の表面の着色)が付着する事があります。検診時に着色が気になりますと言われる患者さんも多くいらっしゃいます。

ステインの付着度は生活習慣や口腔環境によって個人差があります。
ではなぜステインが付着するのでしょう。それは歯の表面を覆っている唾液由来のペリクルによるものです。

ペリクルとは無色透明な非細菌性の有機質の膜で、ペリクル自体には細菌は存在しません。
ペリクルには脱灰から歯質を保護してくれる働きや、歯の再石灰化を促す働きがありますが、コーヒー、紅茶、赤ワインなどに含まれるタンニンやタバコのヤニなどを吸着し、時間の経過につれ、様々な反応を経て濃色となり歯に沈着していきます。

毎日歯磨きしていてもステインが付着してしまう原因はお分かりいただけましたでしょうか?
特にお茶類やコーヒー、赤ワイン等、少しずつ摂取しているうちにステインが付着していきます。

ステインが付着して気になる場合ですが、ご自分で硬い器具等を用いて擦ってはいけません。歯の表面を傷つけてしまい余計にステインが付着しやすくなってしまいます。

ではどうすればステインを除去できるか?ですが、定期的にPMTCを受けていただくことです。PMTCによりバイオフィルムを除去すると同時にステインも除去することができます。

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略称です。器械とフッ素が配合された研磨ジェルを使用し、歯を傷つけること無く、磨いていきます。
施術後は、歯の表面にプラークがつきにくくなるというメリットもあり、虫歯や歯周病予防に効果があります。ステインが付着して気になる方は、自己流にゴシゴシ磨くのではなく、一度、PMTCを受けてみて下さい。歯の表面がツルツルになり、さっぱりします。
食習慣にもよりますが、全くステインが付着しないようにするのはなかなか難しいと思いますので、定期的にPMTCを受けて頂くことをお勧めします。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 青山