オーラルフレイルの予防について

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
2015年6月に日本歯科医師会より、オーラルフレイルの予防というスローガンが発信されました。
まだまだご存知でない方も多いと思いますので、今回のコラムで紹介させていただきます。

オーラル=お口の中
フレイル=虚弱
簡単に言うと、オーラルフレイルとは、口の働きの衰えで、身体の衰え(フレイル)の一つと考えられます。

1989年に始まった8020運動は皆さんご存知かと思います。
この8020運動の、ご自身の歯の数を維持する事に加えて、口の働きの衰えを軽視しない事が大切だという考え、つまりオーラルフレイルを予防する。
これにより、快適な食事や、口元の容姿への自信、楽しい会話ができ、
健康寿命を延ばす事へ繋がります。

具体的な症状は、食べこぼし、噛めない食品が増える、むせる、うまく飲み込めない、口の中が乾燥する等、些細な事から始まります。

食べにくい物が増えると食欲や食事量の低下が起き、口を動かす機会が減ると口元がスムーズに動きにくくなりますので、会話や外出が億劫になりますよね。症状が進むと、閉じこもり、うつや認知機能の低下等につながります。

しかし、オーラルフレイルは早めに気付き適切な対応をとる事で健康な状態に戻る事ができます。
逆に放置してしまうと老化も加わり、身体の衰え(フレイル)が進んでいきます。

適切な対応とは、虫歯や歯周病に罹った際や、歯を失った際に、治療を受ける事や、定期検診にてかかりつけの歯科医師のチェックを受ける事です。

オーラルフレイルは先程書いたように、些細な症状のため、ご自身で気が付きにくいのが特徴です。
最近お口の中が乾燥する、話がしにくい、食事が摂りにくい等、お気付きの点がありましたら、
お気軽にご相談下さいね。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

参考文献 デンタルハイジーン vo.38、39
日本歯科医師会HP オーラルフレイル

口元の筋肉を鍛えると・・・

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
健康志向が高まり、筋トレブームが続いていますね。
ジムやヨガに通ったり、ランニングが趣味の方も多いと思います。
筋肉がつくとボディラインが引き締まり、ハリが出て若々しく見えますよね。

これはお顔も同じで、実はお顔の老けには口元が大きく関係しているのです。
口元の筋肉を鍛えていくと、若返りや小顔効果が期待できます。

もちろん、歯の欠損を放置したり咬み合わせが悪いと、口元がたるんだり、歪みがでてきますので、歯の治療や咬み合わせとても大切です。
当院では咬みあわせの治療(咬合治療)も行っていますので、ご不安な方はご相談下さい。

それでは口元の筋トレ方法を紹介します。
準備は要らず、スマホやタブレットを見ながらできますので、早速やってみましょう。

1、「い」の口を作り、更に口角を上にあげます
ここで5秒キープし、ゆっくりと戻していきます。

2、軽く口を閉じ、上下の歯が当たらない状態で舌は上前歯の裏に当てます。
唇を思いっきり前に突き出し、口の周りの筋肉に力を入れます
ここで5秒キープし、ゆっくり戻していきます。

3、ほうれい線対策は舌を使います。
口の内側からほうれい線をなぞっていき、前歯の部分は歯と唇の間をなぞります。
時計回りに10周を目標にしましょう。

この1〜3を1日2セット目安に行います。マスクを付けていれば外でもこっそりできますね。

普段から沢山笑って口周りを動かす事も大切です。
楽しい時は思いっきり大きく笑いましょう!
皆さんの毎日が楽しい日になりますように。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 兒嶋

(情報提供先 デンタルハイジーン2017年5月号 口唇訓練)

歯ブラシ類の使う順番を決めていますか?

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
12月もあっという間に半分が過ぎ、年末に向けて慌ただしくなってきました。
年末といえば大掃除ですね!!

お口の中のブラッシングも、寒くなってきてバスタイムが長くなり、湯船につかりながらゆっくりとブラッシングに時間を取れるようになったと仰る方も増えています。この時期、いつもより意識して磨いていただけたら嬉しいです。

先日、定期検診の際、患者さんから
「歯ブラシや歯間ブラシ色々使うけど、使う順番ってありますか?」
とのご質問がありました。
歯科の専門家としては当たり前に知っていることなのですが、患者さんにはわからないんだな~と目からウロコの質問でした。
正解から言うと順番がありますので、一緒に考えてみて下さいね。
エントリーは以下の5つです

マウスウォッシュ・デンタルフロス ・歯ブラシ・歯間ブラシ・タフトブラシ

歯科衛生士としましては、

歯ブラシ → タフトブラシ → 歯間ブラシ → デンタルフロス → マウスウォッシュ

の順番をお勧めします。

大きい汚れから取っていくと効率がよいので、清掃具も大きい物から使います。
マウスウォッシュは殺菌成分やフッ素が含まれている物もありますので、お口の中に汚れが残っていると効果が半減してしまいます。汚れを取って、最後に使用すると有効に使用できますので、参考になさってください。

お家の大掃除もまずは、ほこりや大きい汚れを取った後に、細かいところお掃除していきますよね。お口の中も同じです。今年の汚れは今年のうちに、効率的にお掃除致しましょう!

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

舌磨きはインフルエンザ予防効果もアリです。

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
すっかり秋めいてきましたね。

当院では毎年、スタッフ全員でインフルエンザの予防接種を受けるのですが、私も先日、受けてきました。注射針は仕事柄、毎日見ていますので慣れているつもりでしたが、いざ自分が受けるとなると、やはり恐怖で緊張するものですね。患者さんの気持ちがわかります・・・

インフルエンザは口からも感染しますので、お口の中のケアをすると免疫力が上がり、感染しにくくなるんですよ。
ご存知でしたか?

お口の中の汚れで見落としがちなのが、舌の汚れです。
舌苔(ぜったい)という言葉を聞いた事がありますか?
初めて聞いたよ〜という方は、舌をベーっと出して鏡で見てみて下さいね。
舌の真ん中を中心に、白っぽく見えると思います。
この白いものが舌苔とよばれる汚れです。

舌苔の正体は、舌の表面や突起(舌の表面はプツプツと多数の突起があります!)の間に細菌や、口の中から剥がれた粘膜、食べかすが溜まったものであり、たんぱく質を多く含みます。
この病原菌が気管から肺に入ると誤嚥性肺炎の原因になる事もあります。
少しであれば健康な状態ですが、舌の汚れがひどくなると口臭の原因になります。
また、全くない状態も健康状態に問題がある可能性があるので、気にして歯ブラシでゴシゴシ汚れをとるのは危険です!

専用のブラシやクリーナーもありますが、
お掃除の道具が増えてしまうのも悩ましいと思いますので、本日は簡単にケアする方法をご紹介いたします。

�ガーゼか綿棒を用意し、水で軽く濡らします。
�舌の表面をなでるように何度か拭き取ります。

これで完了です。簡単ですね。
ポイントは、力を入れず優しくなでるように拭き取ることと、一気に全てを取ろうとせず、少しずつ汚れを取り、毎日続ける事です。
特に朝のブラッシングの後がオススメですヨ。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

ステイン(着色)はなぜ付着するの?

こんにちは 歯科衛生士の青山です。

今回はステインのメカニズムについてお話ししたいと思います。
定期検診で歯石を取りPMTCを受けて頂いて綺麗になった歯でも、時間が経つと、表面にステイン(歯の表面の着色)が付着する事があります。検診時に着色が気になりますと言われる患者さんも多くいらっしゃいます。

ステインの付着度は生活習慣や口腔環境によって個人差があります。
ではなぜステインが付着するのでしょう。それは歯の表面を覆っている唾液由来のペリクルによるものです。

ペリクルとは無色透明な非細菌性の有機質の膜で、ペリクル自体には細菌は存在しません。
ペリクルには脱灰から歯質を保護してくれる働きや、歯の再石灰化を促す働きがありますが、コーヒー、紅茶、赤ワインなどに含まれるタンニンやタバコのヤニなどを吸着し、時間の経過につれ、様々な反応を経て濃色となり歯に沈着していきます。

毎日歯磨きしていてもステインが付着してしまう原因はお分かりいただけましたでしょうか?
特にお茶類やコーヒー、赤ワイン等、少しずつ摂取しているうちにステインが付着していきます。

ステインが付着して気になる場合ですが、ご自分で硬い器具等を用いて擦ってはいけません。歯の表面を傷つけてしまい余計にステインが付着しやすくなってしまいます。

ではどうすればステインを除去できるか?ですが、定期的にPMTCを受けていただくことです。PMTCによりバイオフィルムを除去すると同時にステインも除去することができます。

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略称です。器械とフッ素が配合された研磨ジェルを使用し、歯を傷つけること無く、磨いていきます。
施術後は、歯の表面にプラークがつきにくくなるというメリットもあり、虫歯や歯周病予防に効果があります。ステインが付着して気になる方は、自己流にゴシゴシ磨くのではなく、一度、PMTCを受けてみて下さい。歯の表面がツルツルになり、さっぱりします。
食習慣にもよりますが、全くステインが付着しないようにするのはなかなか難しいと思いますので、定期的にPMTCを受けて頂くことをお勧めします。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 青山


歯のホワイトニングについて

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
突然ですが、皆さんはどんな歯に憧れますか?
私は小さな頃から白い歯に憧れがあります。
小学生の頃、ハイドロキシアパタイト配合の歯磨き粉を買いに行った時の、
ワクワク感を今でも覚えています。

この度ホワイトニングコーディネーターの資格を取得したので、今回はホワイトニングについてお伝えしますね。

ホワイトニングは歯そのものの色を白くします。
PMTCで着色汚れなどを落とした後に、
もっと白くしたい場合、ホワイトニングは効果的です。

ホワイトニング方法は大きく分けて2種類あります。

①オフィスホワイトニング →歯科医院にて歯科医師・歯科衛生士が施術します。
②ホームホワイトニング  →歯科医院で専用のトレーを作製し、ご自身でホワイトニング材をトレーに入れ装着していただきます。

また、①と②を組み合わせる事をデュアルホワイトニングと言います。

実際に問い合わせや希望される方が多い②ホームホワイトニングについて詳しく書いていきます。

自分でやると思うと不安になるかもしれませんが、トレーの入れ方や取り扱いは説明をいたしますので、皆さん問題無く使用できています。ご安心下さいね。

長所ですが、
① 安全性が高い → トレーから溢れたホワイトニング材を誤って飲んだ場合でも問題ないとされています。
② オフィスホワイトニングよりも透明感や自然感のある漂白ができる → 薬剤の濃度が低く、漂白時間が長いため、より深部まで漂白することができ、効果が安定しています。
③ 後戻りが比較的遅い
④ 生活に合わせた漂白処置が可能 → ご自宅でできるので気になるときや、好きなときにできる。

次に短所ですが
① 効果を感じるまでに何日かかかる
② ご自身で行うため、トレーの扱いや薬剤の保管法の理解が必要

仕上りの良さと後戻りが遅い点は、自分でやる手間を考えてもやはり魅力的ではないでしょうか。
以上ホームホワイトニングの特徴でした。

最近ではインターネットや海外旅行の際に海外のホワイトニングキットを入手される方もいらっしゃいますが、日本では未認可の製品で、安全性については不明な点もあり、オススメはできません。

当院では上の歯のみ、下の歯のみと片顎から対応しております。
また被せ物やお口の中の状態によっては適応しないことがあります。
当院の歯科衛生士は2名ともホワイトニングコーディネーターの資格を持っておりますので、興味がございましたら、気軽にお声がけ下さいね。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

あの“キーン”という音の正体は・・・

歯科衛生士の青山です。
先日、子供の三者面談で学校に行った際、お話を伺った担任の先生の頬が腫れていて、なんだか喋りづらそうでした。
「歯が痛いのですか?」と伺ったところ、
「奥歯が虫歯になっていることはわかっていたのですが、痛みが無かったため暫く放置していたら、今朝の明け方から急に痛みが出て、朝起きたらこのように腫れていた」とのことでした。
「直ぐに治療に行けば良かったのですが、どうも歯医者が苦手で・・・」とおっしゃるのです。

苦手理由は、あの”キーン”とする音がどうしても・・・とのこと。
確かにあのキーンとする音は聞いていてもいい音色ではないですよね。
私達は慣れていますが、患者さんのお気持ちはわかります。

歯を削る回転切削器具には、大きく分けて2種類あります。
“キーン”という高い音のするエアータービンという高速回転の切削器具と、音は小さく、回転力に優れるマイクロモーターという低速回転の切削器具です。

虫歯治療では、まず歯の表層の硬いエナメル質をエアータービンに付けたドリルで削っていきます。エアータービンは空気の力によって1分間に30~50万回転し、歯を削っていきます。

“キーン”という音の正体は、圧縮された空気の力で羽根を回転させる際に出るもので、高圧で圧縮された空気が、器具の穴から一気に外に排出され、そのために高い音が出るのです。
マイクロモーターは回転力が強いので、歯の本体である象牙質を削ったり、細かな形を整えるのには向いています。歯に振動が伝わりやすいのですが、あのキーン音は出ません。最近では技術開発が進み、以前に比べてかなり音が小さくなってきています。

鋭い音がするのでいったいどれだけ削ったのかと心配される方もいらっしゃると思いますが、削る量は意外と少ないのです。当院では歯を削る量は最小限に抑えるように、また神経もなるべく取らないですむように、院長先生は慎重に治療しておられます。

あのキーン音がどうしても苦手であれば、治療内容にもよりますが、エアータービンの代わりに、出来るだけ高回転のマイクロモーターを使用することも可能です。
初診時に、歯科で苦手なことなどお伝え頂けば、できるだけご希望に沿うように努力します。
残念ながら虫歯に自然治癒はないので、進行してしまう前に受診される事をお勧めします。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 青山

“磨いている”と、“磨けている”は違います。

こんにちは、歯科衛生士の青山です。
先日の定期検診時、歯周病の検査をしていた際に、こんな事がありました。

この方はお久しぶりの来院だったのですが、検査結果が前回より悪化しており、磨けていない箇所を鏡で見て頂きました、患者さんは「ちゃんと毎日磨いているのになぁ・・・」と呟いておられました。

残念ならが、“磨いている”と、“磨けている”は違います。
虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)は、力いっぱい磨いたり、長く時間をかけて磨いただけでは完全に除去できません。自分のお口の中に合った歯ブラシを使い、ブラッシング効果を引き出す磨き方をすることが大切です。
糖尿病は糖尿病の、心臓病には心臓病の治療方法があるように、歯ブラシも虫歯や歯周病の状態に合わせたものを選ぶ事が大切だと思います。

「歯医者さんで売っている歯ブラシと、市販の歯ブラシは何処が違うの?」とよくご質問を頂きます。
市販の歯ブラシは、ある程度、どなたでも使えるように作られているのに対し、歯科医院専売品では、メーカーが長年の研究を活かし、ブラシの持ちやすさだったり、力の入れ加減を調節しやすかったり、その方の歯並びに合わせたりと、様々なタイプの歯ブラシがあります。

歯科衛生士が実際に患者さんの口腔内を拝見し、効果的な磨き方をアドバイスできることや、お口の状態や治療目的に合わせて選んだり、色々な歯ブラシを使い分けができる事が特徴です。特に歯間ブラシはサイズが微妙なので、実際に口腔内を拝見し、最適のサイズを選べることは、メリットが大きいと思います。

歯ブラシ・歯間ブラシ選びや歯の磨き方でお悩みの方、是非、私達歯科衛生士にご相談下さい。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 青山

喫煙席がなくなる?

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。

6月27日のニュースで東京都独自の受動喫煙防止条令案が可決されたと知りました。
内容は従業員雇う飲食店で原則禁煙という国会で審議中の健康増進法改正案よりも厳しい規正だそうで、東京五輪・パラリンピック直前の2020年4月に全面施行するそうです。

喫煙者にとっては辛いお知らせになったと思いますが、禁煙やお体の事を改めて考えていただくきっかけになれば良いなぁ、というのが歯科衛生士としての私の本音です。

タバコの煙の成分であるニコチンは脳内ではドーパミンを放出して快感を生みます。
しかし体内のニコチンは30分もすると切れるので、すぐにまた喫いたくなるという依存状態になりやすく、繰り返しの摂取により有害成分や発ガン物質が体中の細胞を傷つけ、循環器、呼吸器がん、生殖系への障害をもたらすそうです。

口腔内への影響ですが、歯肉の着色は受動喫煙でも見られます。
ニコチンやタールなどの有害物質から歯肉を守るためメラニン色素をつくり歯肉が黒ずむ原因となるのです。

また、喫煙は歯の着色沈着や、歯周病における大きなリスクファクターとなります。
ニコチンの血管収縮作用により炎症がわかりにくく、一見歯肉は引き締まって見え、歯周炎の特徴である歯肉からの出血も少ないので、罹患している事に気づいていない方も多いです。
歯周治療後の歯肉の変化が出にくく、予後も良くないので、結果として歯を失うリスクが高まります。
悲しいですね・・・

最近よく目にする新型タバコの加熱式の電子タバコですが、紙巻きの物に比べて健康被害が10分の1程度と言われており、タールがほとんど出ないのが特徴です。
このタールには有害作用を示す一方で、抗炎症作用があるので、紙巻きタバコから電子タバコに変えて、歯が痛む様になった方がいらっしゃるそうです。もともと、歯周病がある方で、隠れていた症状が表面化したのではないかと考えられています。

嗜好品ですし、体に悪いのはわかって吸っているよ!と喫煙者の方はお思いになると思いますが、
皆さまに長く健康で居て欲しいという思いから禁煙をおすすめしています。

タバコは吸わないよ~という方も、受動喫煙でも口腔内に影響がある事を知っていただけたら嬉しいです。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

あれ?歯が欠けた?

歯科衛生士の兒嶋です。
先日、お久しぶりの患者さんから「前歯が欠けた!」とご連絡をいただきました。
急遽ご来院いただき拝見したところ、欠けたのは歯ではなく、歯石でした。
この方の最終来院は4年前なのですが、それから歯科医院にはずっと行っておらず、当院でクリーニングして以来、4年間分の歯石がびっしりと歯に付着し、その一部が欠けて患者さんは歯が欠けたと思われたのでしょう。

当院の歯科衛生士便りをお読み頂いている皆様は既にご存知かと思いますが、歯石とはプラーク(歯垢)が唾液の成分により石灰化したものです。
石のように硬く、歯と似た白黄色をしていて、歯と見間違える方も多いです。

歯石は細菌の温床となり、その結果、歯肉からの出血や不快な口臭の原因となります。
歯石になる前の歯垢(プラーク)の段階でしたらご自身のブラッシングで落とせるのですが、歯石になってしまうと、歯ブラシで落とすことはできないため、歯科医院でのクリーニングが必要となります。

歯石をそのまま放置してしまうと、層状にどんどん大きくなり歯を覆ってしまい、元々の歯の形がわからなくなってしまいます。歯石を除去してやっと歯の形がわかる方もいらっしゃいますが、そのような大量の歯石を除去するには時間もかかりますし、患者さんご自身にもお痛みがあると思います。歯石を溜めても何も良いことがないのです。

驚くべきは、42時間というわずかな時間で歯垢(プラーク)は歯石へと変化してしまう点です。
「私は毎日、ブラッシングしているから大丈夫」と思っていても、お口の中全部はご自身では直視できないため、磨き残しがある箇所には、徐々に歯石が沈着してきます。
是非4~6ヶ月に一度は定期検診とクリーニングで拝見させて下さいね。

吉田デンタルクリニック 
歯科衛生士 児嶋