塗蝋絹糸(トロウケンシ)

院長の吉田です。
昨日の日曜日、自宅で寛いでいると、あっと思わず声が出ました。
月曜日までに準備しなくてはいけない事務仕事を思い出したのです。
休日の寛ぎモードから慌てて仕事モードに切り替えて診療室に来てよくよく調べてみたら、私のする仕事でないことが判明し、ほっとしたと同時にがっかりしました。
このお天気がよい日曜日、わざわざ診療室にやってきたことが徒労に終わったからです。

徒労で思い出すのが、塗蝋絹糸(とろうけんし)です。
皆さんには全くなんのことだかわからないでしょう?
これは以前、土曜日に父の診療所を手伝っていた際、歯科衛生士に父が「トロウケンシを取ってくれ」と指示したのです。
私も理解するのに数秒かかりましたが、長年父と一緒に働いている歯科衛生士は慣れたもので、すぐにデンタルフロスを持っていきました。

なるほど、デンタルフロスは糸にワックスを塗ったもので、父の世代では絹糸に蝋を塗ったものを使っていたのでしょう。なので、塗蝋絹糸(トロウケンシ)です。

それにしても、なんと古臭い表現なのか、とその時は思わず笑いが出てしまいました。
もしこのブログを同業の先生や歯科衛生士が読んで下さったら爆笑ものだと思います。
私が当院の歯科衛生士に同じ言葉を言っても「?」という顔をするだけでしょう。
世代の違いを痛感しました。

父は数年前に歯科医師を引退し、現在は自宅でのんびり過ごしていますが、もう父と一緒に歯科の仕事をすることはないと思うと、塗蝋絹糸(トロウケンシ)も懐かしい思い出です。

吉田デンタルクリニック
院長 吉田 浩一

フロス

ページトップへ