歯科衛生士について

院長のコラム

歯科衛生士について

これまでの院長コラムで歯科医師、歯科技工士について愚見を述べさせていただきましたが、今回はもう一つのコ・デンタルスタッフである歯科衛生士にスポットを当ててみたいと思います。

歯科衛生士

皆さんが歯科医院に行かれて、診療室で歯科医師以外の女性スタッフに接する機会があるかと思いますが、彼女たちは歯科衛生士、歯科助手のいずれかだと考えられます。
このうち歯科衛生士は歯科医師の指示のもと、歯科予防処置、歯科診療補助および歯科保健指導を行う国家資格となっています。現在、歯科衛生士になるためには3年制の養成機関、もしくは4年制の大学で専門教育を受け、国家試験に合格する必要があります。厳密に言えば、患者さんのお口に手を触れることができるのは歯科医師と歯科衛生士のみですが、日本の歯科界の現状では資格を持たない歯科助手が同様な処置を行っている医療機関もあり、曖昧な部分があります。

患者さんの予防歯科に対する意識の高まりとともに、歯科衛生士が自らの専門知識を生かせる活躍の場が増えたことは喜ばしいことです。当院でも歯科衛生士は各自、名刺を持ち、予防歯科の専門家として自覚と責任をもって担当制で患者さんの診療にあたります。当院の診療方針として、歯科医師が適切な虫歯治療、修復治療を行った後、歯科衛生士が定期的に適切なメンテナンスと指導を行うことにより、一生涯にわたって患者さんの口腔内を健康に保つことを目標としており、歯科衛生士は歯科医師のアシスタントではなく、パートナーと考えております。

その歯科衛生士ですが、毎年7000人も誕生しているにもかかわらず、大都市圏では人材不足が深刻です。先日、たまたま歯科衛生士の求人サイトをみたところ、なんと東京23区内だけで100件近い求人広告が出ていて驚きました。大卒の就職難が叫ばれる昨今、歯科衛生士に限らず、医療に関しては慢性的な人材不足が続いており、雇用のミスマッチをつくづく感じます。

当院も開院以来15年、全て専門家(有資格者)による診療を守り、歯科衛生士のみを採用して参りましが、年々、人材の確保に苦労するようになりました。都心部での歯科衛生士の人材不足の原因としては、歯科医院数の増加に加え、結婚や出産を機に職場を離れ、その後、復職する歯科衛生士が少ないことが挙げられます。出産を機に退職する歯科衛生士は、もし住宅街の歯科医院であれば、子育てがひと段落してからパートで復帰という選択肢もあるのでしょうが、当院のような都心部のオフィス街では、通勤時間を考えると、ベテランスタッフの復帰をお願いするのもなかなか難しい状況です。

先日、鴨川の亀田総合病院の院長先生がNHKの放送に出演されて、“この田舎の病院にスタッフが集まってくれるのは、ひとえに教育に力をいれているからです”とおっしゃっておられました。医療機関としての規模では、とても亀田病院にはかないませんが、当院でも医療人として高い意識を持った歯科衛生士を採用し、育てることに尽力する毎日です。
“医療は人なり”ですから。

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