インプラント患者さんのクリーニングについて

今年も残り少なくなりました。
今年の最後は、インプラントが入っている方の歯磨剤についてお話ししたいと思います。

当院では通常のクリーニングでは、歯質の強化をはかるためにクリーニング後にフッ素のペーストを歯面に塗布していますが、インプラントが入っている患者さんにはフッ素ではなくミネラルのペーストを塗布しています。
それはインプラントの素材であるチタンがフッ素で侵される危険性があるからです。

以前のコラムでフッ素についてお話ししました。
フッ素は、虫歯予防・歯質強化のために、市販の歯磨剤や洗口剤に高頻度に含まれています。そのフッ素濃度は、おおよそ1000から1500ppm程度ですが、歯科医院で行うフッ素塗布では9000ppm程度の高濃度フッ素が使用されています。

チタンでできているインプラントの表面にプラーク(歯垢)が付着し、このプラークによる酸性環境下で高濃度のフッ素を使用すると、チタン表面が腐食して粗造になります。
インプラント表面が粗造になると、さらなるプラークの停滞を招き、インプラント周囲炎になることが危惧されます。(インプラント周囲炎とはインプラントの歯周病のことです。)

当院ではクリーニング後にフッ素塗布を行っていますから、もちろんプラークが残っている状態でフッ素塗布を行うことはありませんが、このような問題を生じさせる万が一の危険性を避けるため為、フッ素ではなく、ミネラルのペーストを塗布させていただいているのです。

ただ、皆さんが普段お使いになる、歯磨剤等、フッ素濃度が1500ppm以下のものであれば全く問題はありません。
当院で扱っている歯磨剤や、洗口剤もフッ素の濃度が1500ppm以下ですので、安心して使っていただけます。

ちょっと専門的になってしまい、わかりにくいかもしれません。
詳しくは歯科衛生士までお声がけくださいね。

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