「吉田先生が2人いたらいいのに・・・」

今日は8月の最終診療日であります。
夏季休診明けの先週は月曜から土曜日まで6日連続の診療で、お休み前の忙中間無し!その②を書きたかったのですが、その時間も取れませんでした・・・
今週は多少落ち着いたので、ブログを書いてみた次第であります。

昨日、治療にいらした患者さんなのですが、もともと歯根破折保存治療が主訴でお越しになり、無事、治療が終わり、今は定期検診でいらして下さっています。

その方が待合室にいらした時、初診の患者さんからのご予約の電話応対が終わった私に「お忙しいですね」と声をかけて下さいました。
私が「○○さんもお受けになった歯の根が折れた治療のお問い合わせが多いんです。
患者さんはできるだけ早く予約を取りたいのですが、混み合っていてなかなかご希望に沿えなくて…」とお話ししたところ、
「吉田先生が2人いらしたらいいのにね」と笑いながらおっしゃるので、「そうですね。そうするともっと早く予約が取れますね」なんて、お話ししました。

診療終了後に院長先生にこの会話を伝えたころ、
「吉田先生が3人いたらもっといいね。そうしたら交代で休めるよ」
と苦笑しておられました。先生も忙し過ぎてお疲れ気味かも・・・

3人いたらいいのですが、実際には吉田先生はお一人なので、9月も暫く予約が取りづらい状況は続きそうです。

来週の月曜日は土曜診療の振替で臨時休診とさせて頂きます。
皆様 どうぞ良い週末をお過ごし下さい。

吉田デンタルクリニック
受付 菊地

院長のコラム 「インプラント専門医なのに歯根破折保存治療をするのですか?」を更新致しました。

「先生はインプラント専門医なのに、どうしてすぐに抜歯してインプラント治療を勧めずに、歯根破折保存治療をなさるのですか?」
当院のホームページをご覧頂き、歯根破折保存治療を希望されてお見えになった患者さんから時々頂くご質問です。
「かかりつけの歯科医師から、歯が割れているからこれはもう抜歯してインプラントしかない!と言われて・・・」と、皆さん異口同音に、驚くほど同じことをおっしゃいます。

詳しくはこちらからどうぞ。

歯科衛生士便り「慣れるまでには時間がかかる」を更新致しました。

歯間ブラシやデンタルフロスも最初は面倒臭く感じるかもしれませんが、慣れてしまうと手放せなくなると思います。歯間ブラシの正しいサイズ選びやフロスの使い方など、ご興味のある方は検診時に遠慮なくお尋ね下さい。

詳しくはこちらからどうぞ。

院長のコラム「歯科医師人生における4人の師①」を更新致しました。

歯科医師となって35年の月日が流れました。
この間、多くの方から様々なことをご教示頂きましたが、その中でも特にメンターと言える4人の先生がいらっしゃいます。今回はこれらの先生方とのつながりについてお話ししてみたいと思います。

詳しくはこちらからどうぞ。

充分に癒されて戻って参りました。

本日から診療開始です。
休診中は皆さまには大変ご不便をおかけいたしました。

おかげさまでこのお休みで私はすっかりリフレッシュし、元気になって戻って参りました。
当初は出かける予定もなく、たまった本など読みながら、自宅の新品のエアコンを酷使し、のんびり寛ぐはずだったのですが、以前一度訪れて、とても気に入った伊豆の温泉旅館のサイトをたまたま見ると、あと1室空きがあることがわかり、あ、これは私のため!と、勢いで予約してしまい、一泊で行って参りました。(ちなみに今回は“便所”に懲りて、往復スーバービュー踊り子号にしました・・)

急に決めたので出発前は慌しかったのですが、行って大正解でした。
大浴場の隣に温泉が噴き出す櫓のようなものがあり、太鼓の音のような不規則なドン・ドドンという温泉のわき上がる音を聞きながらゆったりと温泉につかり、地球のエネルギーというか、すごくパワーをもらって帰って参りました。この温泉は、私にとってのパワースポットとなりました。

私の一番の癒され場所は鞆の浦なのですが、広島県はさすがに遠いので、そう頻繁には参れません。ですが、伊豆は近いですね!疲れが溜まってきたらまた行きたいと思います。
ただ一つの問題は、お料理があまりに美味なため必ず完食となり、お夜食までいただいてしまって、必ず体重が増えることだけです・・・

今回はあまりに癒されてしまったため、写真を撮るのさえ忘れてしまいました。
どうぞご容赦下さいませ。

吉田デンタルクリニック
受付 菊地

ブローネマルク・システムを知らない?

院長のコラム

ブローネマルク・システムを知らない?

先日インプラント学会認定専門医の資格取得を目指す歯科医師向けに、1年間にわたる講習会の第1回が開催され、講師の一人として講義をさせていただきました。講習会終了後、聴講者の一人である先生が私のところに質問に見えたのですが、その質問の内容が・・・

「先生、今日は有意義なお話を有難うございました。ところで先生が講義の中で話されていたブローネマルク・システムというのはすごいですね。どんなインプラントなのですか?
ノーベルバイオケアとか、3iとかなら知っているのですが。」

私は唖然としました。
インプラントの専門医を目指す歯科医師が、ブローネマルク・システムを知らない???

インプラント治療を手がけているまっとうな歯科医師であれば、この私の驚きがどれほどのものか、ご理解いただけると思います。ただ、一般の方にはわかりにくいと思いますので少し解説させて頂きますと、ブローネマルク・システムとは、スウェーデンのイエテボリ大学医学部のブローネマルク教授が世界で初めてチタンと骨との結合を発見し、その教授が開発された世界で最も普及しているインプラントシステムです。

義歯の限界―インプラントへどこで踏み切るか?

そのブローネマルク・システムを販売しているのがノーベルバイオケア社で、また、3iとは他社が取り扱っているインプラントシステムです。この先生はインプラントシステム自体と、それを扱う業者の区別さえついていないのです。

繰り返しになりますが、この講習会はインプラントの専門医の資格取得を目指す歯科医師が対象の講習会です。治療の経験がある先生も、未経験の先生もいらっしゃるので、知識・技術にばらつきがあるのは致し方ありません。ただ、前述の先生は全くのインプラント初心者ではありませんでした。ある程度の知識があり、わざわざ休日を潰して講習会に参加し、インプラント専門医を目指そうという歯科医師に、このような基本的な知識が欠如していることに私は驚愕したのです。

昨年末にお亡くなりになったブローネマルク教授ですが、いつだったか、教授の直弟子で、私の師である小宮山彌太郎先生から、ブローネマルク教授が「もうインプラントは私の手に負えなくなった」と嘆いていると伺いました。
ブローネマルク教授が純粋に歯を失って悩む患者のためと生み出した治療法が、何故か商業化の波に乗せられ、世界中で様々な(なかには問題を含む)インプラントシステムが氾濫する結果となり、インプラント産みの親にもコントロールできなくなったことを嘆いていらしたわけです。

以前のコラムでも書かせて頂きましたが、今から30年以上前、母校の東京歯科大学にブローネマルク教授をお招きし、実際に日本初のインプラント治療を目の当たりにし、このような素晴らしい治療法が日本に導入されたのだという感激、興奮はその場にいた人間しかわからないかもしれません。

いつまでもこんな昔話をしていると、時代遅れと言われてしまいそうです。ですが、インプラント治療の祖であるブローネマルク教授が生み出したインプラントシステムを知らない専門医が育成されることは嘆かわしいことです。治療技術の習得以前に、インプラントの原点をまず理解し。基本を踏まえたうえで、そこから先は、個々の歯科医師が治療技術の発展につなげてくれればと願っています。
インプラント治療のスペシャリストとして養成される歯科医師を指導するものの一人として、その使命・役割を再認識させられた、帰りの新幹線でのひとときでした。

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義歯の限界―インプラントへどこで踏み切るか?

院長のコラム

義歯の限界―インプラントへどこで踏み切るか?

当院に長く通われている、今年90歳になる女性の患者さんのお話です。
それまでお使いだった総義歯の不具合を訴えていらしたのは1999年で、その後16年間のうちに私が数回、義歯を作製しました。新しい義歯が入った当初はよく噛めていたものの、数年すると合わなくなり、ここ数年は調整を行ってもなかなか以前のように噛むことができなくなってきました。
患者さんは新しい義歯を作れば良くなるのではとお考えなのですが、歯科医師としては、この状況が劇的に改善するとは考えにくく、残念ながらこれが義歯の限界なのです。

つまり長期にわたって義歯を使用することにより、顎の骨が徐々に少なくなり、顎堤(歯が生えていたところの歯肉の盛り上がり)が下がって平らになってきますので、義歯の、特に水平方向での安定性が損なわれ、義歯が動きやすく、外れやすいものになってしまうのです。

義歯の限界―インプラントへどこで踏み切るか?

総義歯に代わる補綴(ほてつ)治療の選択肢として、インプラント治療があります。
インプラントは外科処置を伴いますので基本的にこちらからお勧めすることはないのですが、この患者さんの場合、総義歯ではすでに限界であり、インプラントにすれば、はるかに噛めるようになることがわかっているので、お話ししてみました。

噛めるということについて、総義歯と比較してインプラントの優位性についてのエピソードです。
私はインプラント専門医・指導医ではありますが、それ以前に補綴専門医・指導医であり、大学では学生には総義歯の作製を指導している身です。私が自身の勉強のため、参加させて頂いたセミナーの講師で、総義歯治療で高名な先生ですら、現在では総義歯の難症例ではインプラントの応用を推奨されておられました。

現に、総義歯治療が得意であった父の歯科医院の患者さんで、義歯がどうしても合わず当院でインプラントにしたところ、劇的に噛めるようになった方がいらっしゃいます。
元々、インプラントは下顎に1本も歯のない方のために開発されたものですが、私の母も総義歯からインプラントに替えたことで、人生が変わったと申しておりました。

私のこれまでの経験から申し上げると、インプラント治療を受けて、最もその効果を実感できるのは、それまで総義歯をお使いだった方です。
前述の患者さんに戻りますが、「インプラントは恐いから」とずっと拒否されていたのですが、ここ数年はいよいよ噛めなくなり、こんなことならもっと早くにインプラントにしておけばよかったと後悔されているようです。ただ、90歳の今からインプラントにするかどうか、全身状態も鑑み、年齢によるリスクを考えると、患者さんもご家族も歯科医師も安易には手術に踏み切れない状況です。

またご家族によれば、この患者さんは昨年から認知症の症状が出始めているとのことでした。認知症発症の原因のひとつとして、十分に噛めなくなったことで歯根の周囲にある歯根膜や咀嚼筋(顎を閉じるための筋肉)から脳への刺激がなくなり、それが認知機能の衰えを招くという研究結果も出ています。

インプラントが日本に導入される以前は、全ての歯を失った場合の治療法は総義歯のみでした。
現在のように平均寿命が90歳近くなると、もし50代から総義歯になってしまうと、前述の患者さんのように30年以上義歯を使い続けることになります。
その間、徐々に顎の骨を失い、義歯が使いづらくなって食事を楽しめなくなり、脳に刺激が伝わらないことで認知機能に障害が出てくる可能性を考慮すると、生涯、義歯で不自由なくものが噛めてQOL(生活の質)を保つことには限界があるように思えます。

だからと言って歯を失ったらすぐにインプラントをお勧めするわけではありませんが、外科処置を伴うインプラント治療では、全身疾患の状況を考慮する必要があり、あまりお歳を召してからだと手術が困難になる場合もあります。

以前のコラムで取り上げた記事に「歯を失うと家計まで苦しい」というのがありました。
昨今の状況では、「歯を失うと認知症のリスクが高まる」というのが事実かもしれません。
自分の歯であれ、人工の歯であれ、十分に噛めることが、いろいろな意味で健康的な長寿社会を楽しむための鍵になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

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洗練された平凡 ― 見えるということ

院長のコラム

洗練された平凡 ― 見えるということ

2015年の最初のコラムとなりました。
皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年の年末年始は珍しく家におりまして、特に何をしたということはないのですが、録り溜めていたテレビ録画を一挙に片付けました。その中でひとつ記憶に残った言葉があります。
昨年のNHKの朝の連続ドラマ「花子とアン」の総集編で、花子がつぶやいた言葉です。
「私は洗練された平凡を求めよう。」

最近、従来のものに加え、さらに拡大率の大きなサージテルという拡大鏡を導入しました。
歯科はもちろん、脳神経外科、心臓血管外科、形成外科など、細かい部位を見ることを必要とされる外科系のドクターにとっても必需品かもしれません。そういえば、あのドクターXも手術中はこの拡大鏡を使っていましたね。

私が従来使用していたものは2.5倍、今回のものは8倍です。また、従来の拡大鏡よりさらに明るいLEDのヘッドライトもつけておりますので、その細部の見え方といったら比べものになりません。

本文

外科的な処置を伴う歯科治療では、治療部位が目視できないとお話になりません。
ドクターXのなかでも、師匠であるアキラさんは、まだ駆け出しの頃の大門美智子医師の指導にあたり、「川の水が流れるように基本手技を反復し、美しい最終術野を作る、それが私の考える理想の手術」と話していました。
要するに手術に際しては、基本手技を完全に自分のものとして、よく見えるきれいな術野を確保しなさい、ということです。これはそのまま歯科治療にも当てはまります。

近年、歯科用顕微鏡が徐々に普及してきました。特に根管治療(根の神経の治療)においては有用であり、根管治療専門医は殆どが使用されているのではないでしょうか。
私はブリッジ・インプラントなどの補綴(ほてつ)治療が専門ですが、補綴治療の前に、しっかりした土台作りとしての根管治療が必要な場合があり、私も顕微鏡の導入を検討いたしました。

確かに治療の状況を写真や映像に残すことが可能である点と、拡大率に関しては顕微鏡のほうが優れています。ただ、一点を見つめ続ける根管治療より、補綴治療で歯を削ったり、型採りの使用頻度が高いことを考慮すると、機動力の高い拡大鏡の方が私の治療スタイルには向いているという結論に至りました。顕微鏡であれ、拡大鏡であれ、医師が必要とするきれいな術野を確保できればよいわけです。

新しい年を迎え、特に目新しいこと、奇をてらったことを始めるわけではありませんが、患者さんの口腔内をよくよく見るということ、この当たり前ですが、「洗練された平凡」をもって、8倍の拡大鏡という新兵器とともに、今年も“こぴっと”(きちんと・しっかりと)理想に近い治療を目指していきたいと考えております。

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