コロナ禍を通して日本人の特性を考える

先日、「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)を考える」という講演会が東京で開催されました。
5人の先生方のお話は全て大変有用でしたが、新型コロナウイルス感染症対策分化会長、尾身茂先生の講演内容が特に印象に残りました。

皆様ご存知の通り、新型コロナウイルス感染症の日本における感染者数は欧米と比較して低い水準にあり、これは医療関係者、保健所スタッフ、一般市民の協力の賜物とのことです。この「一般市民の協力」とは日本独特であり、日本人の特性に由来するように思います。

日本人は基本的にきれい好きです。また、コロナ禍以前よりマスク着用に抵抗がありません。よって必然的にウイルスに感染する機会が少なくなります。
また、真面目で従順な性格であり、非常事態宣言が発令されると、罰則が無くてもこれに従います。海外では罰則規定があるロックダウン状態でも従わない人が多く見られたようです。

また、日本人は突出することを好まない傾向にあり、周りの人がマスクを装着していると自分も装着します。装着しないでいると周囲から白い目で見られている様で不安になります。
挨拶は一般的にお辞儀で、握手、ハグあるいはキスといった接触を伴う行為を行いません。

上記のような日本人の特性は、これまではどちらかというとマイナス面として取り上げられることが多かったように思います。一昔前の外国映画で日本人がお互いに深々と頭を下げ、延々とお辞儀をする場面が滑稽に描かれていましたが、コロナ禍に於いては、これが俄然、強みとなっています。

ただ、普段は穏やかな日本人でも一旦、アルコールが入ると賑やかになり、居酒屋を外から眺めると、至近距離で会話をしている姿が多く見受けられます。尾身先生によりますと、クラスターを制御できれば感染の大爆発を防げるとのことでした。
北海道では東京に並ぶほど感染者数が大幅に増加していますが、これは対岸の火事ではなく、気温が下がり、換気がままならなくなれば、どの地方でも起こり得ることです。

講演でも指摘されていましたが、歯科医師は感染リスクの高い職業のひとつであると言われています。しかしながら今のところ、歯科医院内で患者さんから歯科医師へ感染した、あるいは歯科医院内で患者さんが感染したという事例は発生しておりません。
東京も寒さに向かい、厳しい状況ではありますが、私も真面目な日本人歯科医師の一人として、更に気を引き締め、“with CORONA”に対処して参ります。

吉田デンタルクリニック 
院長 吉田 浩一

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