歯科から発信 プレコンセプションケア(妊娠前に考えたいこと)

こんにちは、歯科衛生士の児嶋です。
少し前になりますが、1月の末にプレコンセプションケアセミナーへ参加して参りました。
「いのちのカタリバ」を主催されている助産師の原田比呂己先生と歯科衛生士の渡辺容子先生のお話が聞ける大変貴重なセミナーでした。

皆さんは、”プレコンセプションケア”、この言葉をご存知でしょうか?
恥ずかしながら、私は今回初めて知りました。
コンセプション(Conception)は日本語で「受胎」赤ちゃんをお腹に宿す事であり、プレコンセプションケア(Preconception care)とは、将来の妊娠を考えながら、女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うことだそうです。

WHO(世界保健機関)でも”出産に伴う母体死亡や新生児死亡、低出生体重児を減少させ、お母さんと赤ちゃんが健やかに生活するためには、妊娠前の女性の健康状態を向上させることがとても重要である”と提唱しています。

妊娠中は唾液の分泌が減り、つわりや食べ物の嗜好の変化により、口腔内のトラブルが起きやすいです。
なかには妊娠性歯周炎と病名がつくものまであります。これはエストロゲンという女性ホルモンが、ある種の歯周病原細菌を増殖させてしまう事が原因で歯肉が腫れてしまう病気です。
歯周病に罹患している妊婦はそうでない妊婦と比べ、早産や流産する確率が7.5倍となるそうです(UCLA歯学部マイケル・ニューマン教授グループ2000年発表)。

キシリトールの取り入れは虫歯予防に効果的です。キシリトールは虫歯の原因となる歯を溶かす酸を作らず、プラークとその中の虫歯菌を減少させます。また他の糖アルコールと同じように、唾液分泌促進や再石灰化作用があります。
お選びいただく際には、他の甘味料が入っていない事を確認して下さい。

出産後の話になりますが、歯科の2大疾患である虫歯と歯周病は唾液を介して子供に感染しますので、産まれてくるお子様の為にも健康的な口腔内を保つ事がとても大切です。普段から定期的に歯科検診を受け、口腔内の環境を整える事をお勧めいたします。

口腔内のこと以外でご自身で気をつける点としては、食事や摂るべき栄養が挙げられます。赤ちゃんを3000g以上で出産をすると、生活習慣病のリスクが下がるといわれています。
東京都では痩せている妊婦さんが多いそうで、太り過ぎだけではなく、痩せ過ぎにも注意が必要です。妊娠時の適正体重を心がけましょう。

胎児奇形予防には葉酸を1日400mg摂取しましょう。葉酸はビタミンB群の一種で、ほうれん草や納豆、苺、枝豆等に多く含まれます。水溶性ビタミンですので、調理の際は茹でるのではなく、ラップに包んで電子レンジ調理するなど工夫してみて下さい。
胎児の歯の形成には良質なタンパク質、カルシウム、ビタミンが特に大切です。
他の栄養素も含めバランスをとれた献立を考えましょう。

現在、日本では少子化が深刻な問題になっていますので、子供を持ちたいと願っている方や、その周りの方に役立つ知識として、歯科という立場からお伝えできる事があるのでは?と今回考えました。

吉田デンタルクリニック
歯科衛生士 児嶋

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